ゲイでノンセクシャル~人生の雨宿り~

雨ばかりの人生に、雨宿りができる場所を作りたい

私か僕か俺か

一人称

 みなさんは、一人称に悩んだことはありますか?

僕はものすごく悩んだ人です。

このブログでは「僕」を使っていますが、これは

自分の中の理想、つまり本当は使いたいなと思っている

一人称です。実際、現実では「僕」とは呼んでいないんです。

代わりに「自分」「こっち」「私」のような性別をぼかした

表現を使うことが多いです。

 どうして使いたいと思っている一人称を使わないのか?と

言われそうですが、使いたくても使えないのです。

自分は女の子?

 以前この記事でも言ったように、僕は性別を決めつけられるのがとても嫌でした。

それは男らしくなっていく体に対して、心がついていけなかったからです。

ama-yadori.hateblo.jp

そのため、無理して男らしくあろうとする自分を見たくありませんでした。

どちらかというと、僕の心は女子なんじゃないのかと思うこともよくあります。

 実際、女子と話している方が楽です。(これはゲイだと気づく前から

ずっとです)切った髪や、新しい服には気づいてほしいですし、

戦隊ヒーローやロボットなどのいわゆる「男子向け」のものに、全く

惹かれません。むしろ、お母さんの料理のお手伝いをしたり、ピアノを弾いたり

キラキラしたものが好きだったり、小さい頃から感性は女の子だったと思います。

 でも女の子扱いされるのはとても嫌で、かわいいよりはカッコイイと

言われたいですし、内股を直し、胸を張ってみたり、座るときは拳を作って

みたりして、男子である努力はしていました。

(意識しないとすぐ戻ってしまいますが……)

 そのため、一時期は自分は女の子になりたいのでは?と悩んだことも

ありました。中学時代は、ネットも携帯もなかったので、ゲイとトランス

ジェンダーの違いなんてわからなかったです。

(自分がゲイであることすら気づいていませんでしたが……)

 自分は男子だけれど、他の男子とはどこか違う、でもどこが違うのかが

分からないから、女子と思われないぐらいには男子になろう、

と日々意識していました。

周りはみんな「俺」

 そんな中、周りの男子はほとんどの人が「俺」になっていきました。

まるでそうしなさいと、教科書で教えられたかのように「俺」だらけに

なっていきました。最初は僕も「俺」を使おうとしました。

でも、「俺」という言葉が恐ろしく似合わないと感じました。

 中学時代は、油断するとすぐ敬語で話す癖がありました。

それはタメであろうと、知り合いであろうと、相当仲良くない限り

敬語を使ってしまうのです。もしかしたら、敬語を使うことで

当たり障りがないようにしつつも、あなたは他人なんだ、あなたと

僕を一緒にしないで、と知らずのうちに思っていたのかもしれません。

 そのため、「俺」を使っている自分を想像できなかったです。

いわゆる「中学生デビュー」「高校生デビュー」の痛いやつと

思われたくなかったのです。(○○デビューは、進学を機会に今までの

悪いイメージを一新して、友達を作ろうとすることです。

陰キャが陽キャになろうとする、とも言われます)

周りからの「自分」

 つまり僕は、周りからの自分のイメージを気にしてしまうことで、

自分が一番合っていると感じる「僕」ではなく、「自分」や「私」を

使ってしまう、というわけですね。

 それに一度染みついたイメージはなかなか変えられず、

ある日突然「僕」に変えてしまうと、自分も相手も違和感を感じて

しまいます。

 そのため、進学や就職といった環境の変化があるときにしか、

一人称を変えるチャンスはないんです。

僕がこのブログで「僕」を使っているのは、大学を卒業した後に

「僕」を使えるようにするための予行練習でもあります。

たかが一人称、でもとても悩んでいる人もいるということを

知ってもらえればと思います。

「さん」か「くん」か「ちゃん」か 

  実は一人称だけでなく、二人称も悩みます。

(おそらく僕がコミュニケーションが苦手な理由はここだと思います。)

 1番楽なのは、先輩、先生、トランペットの人、委員長といった

役職や肩書で呼ぶことです。この呼び方には性別がないんです。

 次に楽なのは苗字をさん付けで呼ぶ、あだ名で呼ぶことです。

これも、性別を考えなくていいからです。

 問題なのは他人でもなく、先輩でもなく、あだ名で呼ぶほどは

仲良くない友達、同級生です。さん付けで呼ぶとよそよそしいし、

女の子に名前をちゃん付けだとなれなれしいかも、男子は呼び捨てで

呼ぶことが多いけど、呼び捨てで呼ぶなら一人称は「俺」の

ほうがいいよいいよね、というように悩んでしまうんです。

 結果、全員に敬語を使ってさん付けで統一した方が楽だ、

となってしまいます。

 よく、自己紹介で「好きに呼んでくださ~い」という人や

「呼び捨てでいいっすよ」という人がいますが、とても困ります。

「○○って呼んでください」「あだ名は○○です」と言ってくれた方が

助かりますし、僕も普段からそうするようにしています。

「呼び方なんて何でもいいよ」ということは、「今日の夕飯何でも

いいよ」というぐらい困ってしまう言葉なんです。

僕は男子だ

 誤解がないようにもう一度言いますが、僕は身も心も男子です。

でも、女子の部分が全くないということではないです。

なので、ほんの少しですがトランスジェンダーの方の

気持ちも分かります。僕の場合ずれがあったのは心だけだったので

気持ちの持ちようでどうとでもなりました。これが体とも

ずれがあるとなると、相当大変だと思います。同じLGBTでも、

おそらく違ったタイプの苦しさがあるということを強く感じます。

 心の性別についてですが、自分が男子だと思えば男子で、

女子だと思えば女子になるものだと思います。僕は自分を男子だと

思っているから男子です。他人から女子っぽいと言われても男子で

あることは変わりようがありません。体が男子だから心を

男子にしたわけでなく、心に女子を残したまま、今の自分を

男子と呼んでいるだけです。自分の心の中だけは、周りを

気にしなくていい唯一の場所だから、そう思えるのかもしれません。