ゲイでノンセクシャル~人生の雨宿り~

雨ばかりの人生に、雨宿りができる場所を作りたい

カミングアウトって面倒だ

カミングアウトについて

 僕は、以下の記事でカミングアウトやアウティングについて書きました。

内容はものすご~く重苦しく書いていますが、それはカミングアウトに

馴れていない時に当てはまるお話。自分で書いといてなんですが、

今の僕はカミングアウトに対して、全く違う考えを持っています。

ama-yadori.hateblo.jp

慣れるって恐ろしい

 僕は、部活の同級生にはカミングアウトをしました。

(先輩にはアウティングで勝手に広まってしまいましたが……)

カミングアウトをした時、僕は大学1年生だったので、しばらくすると

後輩が入っていきました。でも、その後輩にはカミングアウトを

今でもしていません。なぜなら「面倒だから」、この一言に尽きます。

 よくカミングアウトは、「人生を左右する重大な決断だ」と

言われますが、それは1番最初のカミングアウトだけです。

不思議なことに、1回してしまうと「案外なんてことないや」と

思えてきます。

 僕の場合は、最初のカミングアウトがとってもひどいものだったので、

「あれよりひどいカミングアウトにはならないだろう」と心に思えば、

大概のカミングアウトは怖くなくなります。

 また、たとえこのカミングアウトが上手くいかなくても、

すでにカミングアウトを成功させて、受け入れてくれる人がいる安心感

あることも大きいです。

 しだいに、「僕って犬派なんだよね」と同じぐらいの感覚で

「僕ってゲイなんだよね」と言えるようになりました。

慣れると面倒になる

 普段の会話の中で、突然「僕って犬派なんだ」と言うことは

ありますか?ペットショップにいたり、テレビでアニマル特集でも

やっていたりしない限り、突然どうした( ゚Д゚)!ってなりますよね?

 実際、カミングアウトをするのも同じようなもので、恋愛話の流れ

でないとなかなかできないんですね。しかも、ほかの人の話(ほとんどの場合

異性との話)を断ち切って、「ゲイなんだ」というのは気が引けてしまいます。

 とっても悩んでいるならまだしも、そうでないのに「犬が好きなんだ」と

同じようなノリで言われるのは、結構の人がイラっとするでしょう。

 しかも、相手が猫派の場合はもっと大変です。

猫の方がかわいい、という人に犬の良さをどれだけ言っても、

「いや猫の方が絶対かわいいもん!」としか返ってきません。それどころか

「犬なんかより猫の方がいいから」と、猫の良さを語り始めてしまいます。

猫を「彼女」に置き換えてみてください、よくある会話が出来上がります)

 カミングアウトをするということは、慣れていても精神的に疲れます。

というよりは、ただただ面倒なんです。

なので、僕は文脈を無視してまでカミングアウトをすることはありません。

カミングアウトの領域

 また、僕は「ゲイ」であることはみんなにカミングアウトしていますが、

「ノンセクシャル」であることはほとんどカミングアウトしていません。

これは、僕がカミングアウトを周りにした後に、ノンセクシャルだと

分かったからです。わざわざ、「実はノンセクシャルなの……」と

言うほど悩んでいませんし、周りを混乱させてしまうだけだと思ったからです。

 ゲイであることは、ヘテロの「異性を好きになる」の「異性」が「同性」に

なっただけのことです。つまり「好き」という共通点があるので、

ゲイなんだ、と伝えるだけで納得してもらえて、そのままの流れで

恋バナも恋愛相談も、(同性愛に抵抗がない相手なら)できるんです。

でも、ノンセクシャルの場合、この「好き」が共通していないんです。

(詳しくは以下の記事で書いています)

ama-yadori.hateblo.jp

なので、「ゲイでノンセクシャルです」と全部言ってしまうと、

「好きになるのは異性でなく、しかもその「好き」すら違うんだ」となり、

事細かに説明しないと混乱させてしまうんですね。

 ましてやノンセクシャルを説明するためには、エッチなことについても

触れることになります。僕自身下ネタが苦手で、「僕はあんまりそういうの

知らないんです」と純粋ぶっている(実際は結構なんでも知っている……)ため、

きっと驚かれてしまうでしょう。

結果、とても面倒なのでノンセクシャルであることは、ごく一部しか

伝えていません。

ダブルマイノリティ

 2つのマイノリティを合わせ持つ人を「ダブルマイノリティ」と呼ぶことが

あるようですね。これはセクシャルマイノリティに限らず、何らかの

病気を患っていたり、体や心のどこかに障害があったり、家系が複雑であったり、

色んな分野でのマイノリティを含みます。

 僕は、たまたま2つのセクシャリティにおいてマイノリティです。

それを「大変だね」、「かわいそう」と思われるのか、「2つのマイノリティの

気持ちが分かるんだ」、「マイノリティと思っていた僕よりも、さらに

マイノリティの人がいるんだ。頑張ろう」と思われるのかは

相手の考え方と、伝え方次第だと思います。

 ゲイでダメならノンセクシャル、ノンセクシャルでダメならゲイに

逃げることができるのは、ある意味特権なのかもしれません。

ただ、「ゲイでありノンセクシャル」というありのままの僕を

受け入れてくれることが、何よりも嬉しいことは間違いありません。