ゲイでノンセクシャル~人生の雨宿り~

雨ばかりの人生に、雨宿りができる場所を作りたい

ゲイとBL、社会とBL

 BL、それはボーイズラブの略で、男同士の恋を描いた作品のことです。

男同士の恋を描いているならば、ゲイ受けが良さそうに思えますが、

不思議なことに、好きな人と苦手な人にきっぱり分かれます。

また、一部の女子に人気があるようで、BL好きの女子を腐女子と

言ったりもします。ゲイの人がBLを嫌う理由として、作品の多くがゲイには

あまり人気がないとされる、細身で中性的なイケメンの男子だから、

というのもありますが、それ以上に「あまりにもファンタジーすぎる」という

意見が多いようです。

ゲイがBLを嫌う理由

 そもそも、ゲイの人が近くに偶然居合わせる確率はとても低く、

さらに偶然好きになった相手もゲイだったという確率は、(悲しいですが)

ゼロに近い確率でしょう。

 また、ゲイの主人公がノンケの親友に告白してみたら「お前だったら

抱いてもいい」とあっさり告白を受け入れるというケースもあるようで、

受け入れちゃったら、もはやゲイかバイじゃん!と思ってしまう人も

いるようです。

 つまり、多くのゲイの人が現実で悩み、苦しんだことがあるため、

(ノンケに恋をしたことがあるならなおさら)BLのストーリーが

あまりにも現実とかけ離れて感じるのでしょう。

 ノンケが告白を受け入れるなんて有り得ない、好きな人がゲイの可能性

なんてないだろう、と自分に言い聞かせてきたことが無意識のうちに、

頭のどこかに刷り込まれているのかもしれません。

 また、男同士のエッチをするゲイであるからこそ、現実のエッチとのギャップ

を生々しく感じるのかもしれません。ゴムも付けず、お尻の洗浄もしないまま

いきなり濡れ場のシーンが訪れたり、ローションもなく、初めてのはずの穴に

すんなり入ったかと思えば、すっごく気持ちいいと喘いでいるのは、

ファンタジーと言われても仕方がないかもしれません。

(といっても僕はまったくそういう経験がないので、聞いた話でしか推測

できませんが……)

(一部の)女子がBLを好きな理由

 女子がBLを好きな理由、これも「ファンタジーであるから」でしょう。

というのも、ほとんどのBL作品には女性が登場しない、してもちょい役の

ことが多く、現実とはかけ離れています。その分物語の世界に集中

できるのです。

 小説やアニメの主人公は男であることが多いです。これは、

作者が男性であることが多く、男として男の気持ちが分かりやすいから、

というのが1つの理由です。(他にも、女性はヒロインにすることで役割を

はっきりさせやすい、男のほうが心の中であれこれ悩ませても違和感が

少ないなど色々理由はあります。)

 自分の性別と同じ性別のキャラクターには、感情移入しやすいんですね。

そのためBLは女性にとって、変に感情移入せずファンタジーとして楽しめる

ものなんです。男性の場合はBLの登場人物に感情移入してしまい、嫌悪感を

感じるのかもしれません。

 また現実では女性が消費されることが圧倒的に多いです。

水着姿のモデル、アイドルのポスター、やたらとでかいおっぱいの

キャラクター、エロ本やAVなど、様々な形で女性は男性に消費

されています。しかも、それが社会的に黙認されており、

町中にグラビアのポスターが貼られたり、エッチな本がコンビニで売られて

いたり、男性上司からセクハラまがいのことを強要されることもあります。

男性は女性よりも力が強いことが多く、女性は反論しようにもできないことが

多いです。

 その点BLというのは男性が消費の対象になっている珍しいものなんです。

最近はコンビニからエロ本がなくなったり、男性モデルのポスターが

増えたり、セクハラがダメなものと認識されたりと、少しずつ社会が

変わっているようにも思えます。BLも昔でこそ、ばれたら大変、

身内だけの秘密、というゲイのカミングアウトに似たようなものでしたが、

最近は少しずつ社会にも開かれてきたように思えます。

 二次創作と呼ばれる、アニメや漫画などの既存のキャラをくっつける作品

だけでなく、オリジナルのキャラが出てくる一次創作、また同人誌ではなく

出版社で出版され、書店にも並ぶ商業用BLなんかも流行ってきているようです。

僕の場合

 結論からいうと、僕はBL好きな人です。それはファンタジーだからです。

ノンセクシャルである僕にとって、やっぱり現実の恋、エッチは

生々しすぎて苦手です。でも、BLの世界は自分と一切繋がらないため、

安心して読むことができます。

 その点でいえば、エッチな動画をみるのも大丈夫なんです。

自分が誰かと接触することもなく、遠くから眺めるだけなので、

抵抗がないんです。なので、僕の場合ノンセクシャルですが、性欲はあります。

一人で抜くときは、誰とも接触しないので大丈夫なんです。

だから、現実でキスをしている人や手をつないでいる人を見るのは抵抗が

あります。見てはいけないものを見てしまった感覚です。

ある意味AVはファンタジーなんですね。

 ただ、BLのエッチなシーンは苦手です。僕の場合BLに恋愛感情を求めて、

性愛をゲイ動画に求めるんです。なので恋する葛藤や、切ない恋など

心理描写がしっかりとしたBLが大好物です。

(僕はハッピーエンドが嫌いなひねくれた性格で、登場人物が

闇を抱えていればいるほど、よしよししてあげたくなります(^^♪

 でも、BLを買いに行くにはあまりにもハードルが高いので、気になったやつ

しか買わないことが多いです。

(本は現物を本屋で探して買うのが好きなので、電子版や通販は使いません)

というのも、BLコーナーは男子禁制と言わんばかりにピンク色の表紙が並び、

足を踏み入れた瞬間周りの女子から睨まれることが多いからです。

僕自身がBLコーナーに入ることが大丈夫でも、相手にはBLを買っていると

バレたくないという気持ちがあるかもしれません。

外から見ただけでは、僕がノンケなのかゲイなのかなんて分からないからです。

 僕はゲイである前に一人の男性なんだ、ということをつい忘れてしまいます。

また、僕がゲイだとむやみにバレたくないのと同じように腐女子であることも

バレたくないと思います。性的指向と性的嗜好だから別物、という問題では

ありません。ノンケの人が無意識にマイノリティを傷つけてしまうように、

男性である僕が腐女子の人を無意識に傷付けてしまうかもしれない、

そう思うとなかなかBLコーナーには入れないんです。

 なので、大型書店に言って在庫検索をする、平日の昼のように人があまり

いない時間に行く、女性がいるときにはBLコーナーに入らない、など

できるだけの努力はしています。

 もし、BLを読んでみたいという男性がいましたら、

小さな配慮をしてあげましょう。その1つ1つが誰かの助けになり、

知らずのうちに傷つけることを防げるかもしれません。