ゲイでノンセクシャル~人生の雨宿り~

雨ばかりの人生に、雨宿りができる場所を作りたい

ノンケを好きになるということ

 ノンケとは、non気つまりその気がないという意味で、主にゲイでない

ヘテロの男性を指すことが多いです。ゲイとノンケの関係というのは、

おそらくゲイの世界の、永遠の課題であるといっていいほど難しいんです。

いくらこちらがノンケに恋しようとも、伝えない限りは友達として

扱われます。ノンケにとって男は恋愛対象でないがゆえに、

女子にはできないような腹を割った話もできますし、スキンシップや

裸の付き合いを恥じらいなくできるんです。やはり男女の恋愛でも、

狙っていない自然体でいられる人は、アピールしてくる人よりも魅力的に

見えるものです。だからこそ、ノンケの何気ない発言や行動が、

ゲイにとっては、この上なく素敵に感じてしまうことがよくあるんです。

悪いことばかりではない

 ノンケに恋していいこともあります。さっきも言いましたが、

同性だからこその付き合いがあるので、女子だったら聞けなかったであろう

秘密を教えてもらったり、一緒にお風呂に入れたりします。学生時代なら

なおのこと男女別の行動が多いため、好きな人とずっと一緒にいれるという

のは素敵なことでもあります。(良かったらこの記事もどうぞ)

ama-yadori.hateblo.jp

また家に気軽に遊びに行くのも、男女なら難しい

(というかOKしたらもはや恋人みたいなもの)でしょうし

スキンシップも同性ならあり得ることです。よくあるのが肩を組んだり、

ハイタッチをしたり、ふざけて抱き合ったりキスしたりするやつです。

 恋心を相手に伝えない場合、女子では得られなかった素敵な体験ができます。

友達、親友までなら男女の仲と比較して圧倒的に簡単に仲良くなれます。

ただ、その恋心をとどめて置けなくなると、途端に地獄になるんです。

叶わない恋

 基本的に、ノンケに恋をして実ることはないでしょう。

もし受け入れてくれた場合は、その相手に潜在的なゲイ、バイの

セクシャリティがあると捉えてもいいと思います。

つまり、受け入れてくれた瞬間「ノンケ」ではなくなるんです。

 また、ノンケがゲイからの告白を受け入れるということは、ノンケという

マジョリティからゲイもしくはバイというマイノリティに自分から飛び込むことに

なります。それは初めからマイノリティであった人よりもずっと勇気がいること

です。なにかを失う辛さは、初めからなにもなかった辛さよりも大きいのです。

 マイノリティが大変、生きづらいということが世の中に浸透している以上、

ノンケに告白をすることは、相手にとっても過酷な選択を強いていることに

なるんです。

 ただ、だからといって恋心をしまい続けるのはもっと過酷です。

相手はゲイであるなんてことは想像もしないので、友達として純粋な好意を

向けてくれます。でも、こちら側はその好意を恋心によって何倍も膨らませ、

さらに恋愛対象として好意を向けてしまうのです。性的な目でみたり、

相手に尽くしてあげたり、相手に期待をしてしまったりします。

 その好意に対して、純粋な好意で返されるのでしだいに罪悪感を感じたり、

自分の邪な感情が嫌になったりし始めるんです。行き場を失った想いは、

自分自身を傷つけることしか消化ができなくなるんですね。そして、

耐え切れなくなって告白をしてしまう、それがうまくいかなかった場合は、

片思いの相手と友達の両方を同時に失うことになります。最悪の場合

アウティングされて、自分の居場所がなくなるかもしれません。

そのため、ノンケに恋をして、その思いが強くなりすぎると、伝えても

伝えなくても、いばらの道になってしまうのです。

僕も苦しんだ

 僕もノンケに恋をして苦しみました。でも、初恋は恋心をとどめられたので

とても素敵なものでした。だからこそ、次の恋が苦しかったです。

(詳しくは下の記事に書いています。少し重複している内容もあります)

ama-yadori.hateblo.jp

ではどうやって乗り越えたかというと、自分を強く保つことが大切だったと

思います。

 まず、恋人友達関係なく人として好きになってもらわないとダメだと

考えました。そのためにできる限りの努力はするようにしていました。

新しい服を買ってオシャレに気を遣い、コンディショナーや化粧水を

使い始め、料理を勉強したり、相手が好きなものを好きになろうと頑張ったり

いろんなことをしました。普通にしていては女子に負けてしまう、

ならば女子力だけでなく、男同士だからこそできる相談、付き合いを

して僕にしか務まらない関係性を築こうとしました

 結果、とても仲良くなった反面仲良くなればなるほど虚しくなっていく

自分がいました。どんなに努力しても自分には振り向いてもらえない

どころか、女子に一目惚れしたと聞いて努力をする気力が保てなくなりました。

カミングアウトをすれば意識をしてくれるようになるかもしれない、

もしかしたら相手もゲイという可能性もあるかもしれない、と思いましたが

関係は変わりませんでした。結果、抑えきれなくなり告白をしたのですが、

それでもなお変わらない関係で接してくれたので、とても素敵な人だと

告白してようやく気づけました。本当に感謝しかないです。

 今後僕は、ノンケに恋することはあっても告白をすることはないと思います。

恋心をとどめて置けるようになれたことと、とどめておいた方が

ずっと幸せに日々を過ごせることが分かったからです。

告白しない経験、告白した経験、どちらも経験したからこそ

どちらの良さも、どちらも苦しみもわかりました。

結論どうすべき?

 ノンケに告白をしてもいいのかは、一概にダメ、OKと言うことは

できません。でも、1つ言えるのは悩まなくていいことまで悩む必要はない

ということです。告白をした結果、相手がどう返事をするのかは、

相手が考えることであり、自分が悩むことではありません。

「あいてに嫌われたらどうしよう」なんて告白してみないと分かるはずが

ありません。もし告白をして嫌われたのなら、あなたと相手との関係は

その程度であったということです。本当に信頼している相手なら、

真剣に告白の返事を考えてくれるはずです。相手を信頼できないうちは、

告白すべきでないと思います。

 考えるべきことは、自分は本当に恋をしているのかということ、

抑えきれないほど強い思いなのかということ、勘違いやその場の勢い、

一目惚れにとどまらない恋であるかということ、もし告白を受け入れて

くれたらどうするか、失敗したらどうするかを具体的に想像できるか

ということ、のように「自分がどうであるか」だけだと思います。

少なくとも僕はそうであると学びました。

 ゲイだから、ノンケだから、とセクシャリティに囚われてしまうと

とても辛いです。みんなそれぞれ人間です。セクシャリティばかり

考えるのではなく、人と人の関係を意識するだけで、すうっと楽になることも

あります。友達として好き、恋人として好き、と分けるのではなく、

僕はあの人の人柄が好きだよ、と言い合えるような関係になれると

きっとノンケであろうと、ゲイであろうと素敵な関係になれるのでは

ないでしょうか?