ゲイでノンセクシャル~人生の雨宿り~

雨ばかりの人生に、雨宿りができる場所を作りたい

「感動」って何なんだろう

 皆さんは最近感動したことってありますか?僕は壊れた自転車が、

修理から帰ってきた時に、自転車ってこんなに気持ちいいんだ!

自転車があるってありがたい!と感動していました。

その時、感動っていったい何なんだろうとふと思いました。

 僕は哲学や答えのない問いについて考えるのがとても好きなので、

僕なりに「感動」について考えてみたいと思います。

 まず、僕の自転車での感動というのは、出来なかったことができるように

なった「感動」ではないでしょうか?必死に練習を重ねて、大会で結果を残す

ことができたら、誰しも感動を覚えると思います。また、小さかった自分の

子供が、成長して何かをできるようになると、親としてとても感動すると思います。

出来なかったことができるようになった達成感、充実感、努力が報われた感情が

感動につながると思います。

 また、自分が到底できないようなことを目の前にしたときも感動しますね。

一流のスポーツ選手の試合は見ていて感動しますし、職人技やプロの実力

というのは、人を感動させると思います。

 そして、自分の中の記憶、経験、他者などがリンクした時に「感動」する

僕は考えました。

 例えば、「今日はケーキを食べました」という文ではただの事実ですが、

「今日はお父さんの誕生日なので、ケーキを食べました」という文章には、

少し暖かみを感じます。さらに、「今日はお父さんの誕生日なので、お母さんと

一緒にケーキを作って、家族みんなで食べました」と書くと、文に深みが

出ますよね。これは、「誕生日」「手作り」「家族一緒に」という

バックグラウンドがあるからこそ、「ケーキを食べる」という行為が素敵に

なるのだと思います。

 「ケーキを食べる」ことによって、誕生日の思い出、手作りしている時の

ワクワク、大変さや、家族一緒にいる幸せといった様々なものがリンクします。

その感情、記憶、体験などが混ざる感覚こそが「感動」なのではないかと思いました。

 また、自分の中だけでなく、他者とリンクしたときも感動につながると思います。

音楽というのは、その場で聞いている観客と音楽を奏でる演奏者の気持ちが曲を

通してリンクします。その時に、ホールの空間や、曲が流れていく時間、耳や体に

共鳴する響きなど、様々なものを共有することになります。

 最近は、CDを買うよりもライブに行く人の方が増えたように感じます。

かつては、CDをかけてその場にいる人と共有していましたが、インターネットの

発達によって、人と人との距離が近くなり過ぎたんだと思います。つながろうと

思えば、いつでもつながることができる分、共有する喜びを感じにくく

なっているのかもしれません。実際、簡単に曲をダウンロード出来るようになり、

youtubeのような無料で音楽を聞くこともできるようになりました。

 だからこそ、ライブという臨場感や一体感を強く感じることができる特別な場所が

人気になっているのかも知れませんね。(僕はCD大好き派ですよ)

 色々考えが出てきたところで、確認の意味も込めて辞書を引いてみました。

 

(今回は以下の3つの辞書を使いました。英訳は僕が自分で翻訳したものです)

goo国語辞書

ロングマン現代英英辞典 | LDOCE

英和辞典・和英辞典 - Weblio辞書

 まずは国語辞典で「感動」そしてその中に出てきた「感銘」を調べました。

感動:ある物事に深い感銘を受けて強く心を動かされること。

感銘:忘れられないほど深く感じること。心に深く刻みつけて忘れないこと。

 残念ながら、国語辞典には僕の考えた「出来なかったことができるようになる」

と「リンクする」というニュアンスは出てきませんでした。

日本語としては、強く印象に残るような出来事によって、心を動かされたり、

強く記憶に残ることを「感動」というようです。

 また、つい「感銘を受けました」と使いがちですが、かなり強い表現みたい

なので、これからは本当に感動したときにだけ感銘を受けることにしようと

思いました。(辞書を使うと、関連した言葉も一緒に覚えられるので楽しいですね。)

 では、日本語じゃない言葉ではどうでしょうか?今回はなじみがある英語を

調べてみたいと思います。(英英辞典の良さと効果は下の記事で)

www.life-amayadori.com

 「感動」を和英辞典で引いてみると、「move」「impress」「touch」が

出てきました。それぞれ英英辞典を引いてみると、

move

to make someone feel strong emotions, especially of sadness or sympathy

誰かに強い感情を感じさせること、特に悲しみや同情

inpress

1.to make someone feel admiration and respect

  誰かに賞賛や敬意を感じさせること

2.to make the importance of something clear to someone

  誰かに何かの重要性を明確にすること

touch

to affect someone’s emotions, especially by making them feel sympathy or sadness

誰かの感情に影響を与えること、特に同情や悲しみを感じさせることによる

また、この中に出てきた「emotion」と「sympathy」はそれぞれ、

emotion

a strong human feeling such as love, hate, or anger

愛する、憎む、怒るといった強い気持ち

sympathy

1.the feeling of being sorry for someone who is in a bad situation

  悪い状況にある誰かを気の毒に思う気持ち

2.a feeling that you understand someone because you are similar to them

  自分と似ているために、誰かを理解する気持ち

 と出てきます。要約してみると、

・強い感情を何かによって感じさせられること

・中でも悲しみ、同情、共感の感情が強いこと

・何かを称賛、尊敬すること

・何か印象に残ること

・これらの感情によって何か影響を受けること

 これらが英語での感動という意味になりそうです。

日本の「強く印象、記憶に残る」という意味合いに加えて、

「称賛や尊敬」、「同情や共感」といった意味もあるようです。

 また、英語の場合は「感動する」という自動詞の形ではなく

「何かに感動させられる」という他動詞の形で使う所が面白いと思いました。

 例えば、「絵を見て感動しました」という文は、英語では

「I was moved by looking picture」もしくは「the picture moved my feeling」

となります。日本語の場合は、「私は感動する」だけでも意味が通じ、

絵に感動したことは補足になります。(このような動詞を自動詞といいます)

対して、英語では「絵に感動させられる」、「絵が感動させる」というように、

絵という情報がなければ文を作ることが出来ないんです。

(このような動詞を他動詞といいます。自動詞と他動詞は、目的語の有無で

判断すると教わることが多いですが、主語と動詞だけで文が成り立つものを自動詞、

成り立たないものを他動詞と区別した方が、分かりやすいと思います。)

 これは僕の解釈なのですが、日本では感動は湧き上がってくるものであり、

外の何かから影響を受けるというよりは、「気づいたらそこにあるもの」、

というイメージなのに対して、英語では自分を揺るがす程の強い影響を受けて

手に入れたもの、気づかされたもの」、というイメージなのだと思います。

他にも、英語と日本語の違いはいくつかありそうです。

 例えば、「move」は心動かす、「touch」は琴線に触れるといったように、

日本語でも似たような表現がありますが、「impress」は、

中にという意味の「im」に、押すという意味の「press」が合わさった、

「中に押し込む」→「相手の心に押し込む」→「印象を与える」

という少し特殊な表現です。相手に押し付けているような感じがしますね。

自己主張をはっきりとする英語圏らしい表現だと思います。

 

また「impress」の称賛、尊敬を与えるというのも、実力主義、成果主義に

基づく考えかな?と思いました。

 一方、日本古来の言葉には「あはれ」や「をかし」という言葉があります。

この「あはれ」とは、現在のかわいそう、気の毒という意味だけでなく、

しみじみと心に浮かび上がってきた感情すべてを現していました。

 また、趣深い、心惹かれる、またそう感じさせるほど素晴らしいものを

「をかし」で表現していて、この2つだけでほとんどの感情を表現できるほど、

奥行きがある言葉です。最近では「エモい(エモはemotionが由来のようです)

という言葉がはやっていますが、本質としては「あわれ」「をかし」と

同じものだと感じます。いつの時代もやっぱり日本人は日本人なんだなと

感じます。やはり言葉には国民性が現れるので、外国語と日本語を

比べてみるのも面白いですね。

 今回「感動」について、色々考えてみて、英語と日本語の違いについても

調べてみました。ただ、今回検討したのはあくまで一般例であって、

人それぞれの考えや感じ方があると思います。知識は知識として知ったうえで、

その枠にとらわれないように、いろんな経験をして、いろんな人の意見を

聞いていこうと思います。皆さんもぜひ「感動」とはなにかを考えてみてください。

よかったらコメントしていただけると嬉しいです。